特集
第24回全国高校選抜ラグビー大会(3月25日~31日)の特集ページです。公式サイト「HANAZONO LIVE」で全試合をライブ配信します。
- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

夏はラグビー一色に染まっていた菅平高原(長野県上田市)の風景が、今年は一変している。以前は夏合宿のために全国から高校や大学を中心に約800ものラグビーチームが集結していたが、今年は新型コロナウイルスの影響で1割にも満たないという。その中で感染防止に気を配りながら参加に踏み切ったチーム、また、死活問題になりかねない宿泊業者らの思いとは? コロナに揺れる「ラグビー合宿の聖地」を訪ねた。【長宗拓弥】
100面のグラウンド ほぼ「稼働」せず
JR上田駅でレンタカーを借り、50分ほど車を走らせると、菅平で唯一信号機のあるメインストリートに着いた。飲食店や土産物店が並び、夏は交通渋滞するのが当たり前の場所だが、車の往来はまばらだ。通り沿いにある期間限定のラグビーショップは出店を取りやめ、ブラインドが下りたままだった。
周辺には約100面のグラウンドが点在しているが、ほとんど「稼働」していなかった。緑の芝が目立ち閑散としていたが、練習試合をしている高校もあった。
「人が少ない菅平の雰囲気は、経験したことがないな」。全国大会常連の国学院栃木高で指導歴30年以上の吉岡肇監督(58)は、懸命に体をぶつけ合いながら楕円(だえん)球を追う選手を見つめ、そうつぶやいた。菅平合宿を決断したのは、「例年以上に大事な場になる」と考えたからだという。
全国高校ラグビー大会(花園)はこの冬、100回の記念大会を迎える。今年は春の全国選抜大会、夏の全国7人制大会が中止となっただけに、全国の強豪との「力試しの場」は重要な意味を持つ。「今年度は西日本のチームと対戦できず、他校との物差しがない。感触をつかみたかった」と吉岡監督は率直に語る。
8月8~16日の合宿では参加者を全部員の3分の2の約60人にとどめ、宿泊する旅館は貸し切りに。部員が勉強する際は、宿舎の廊下に机を並べて間隔を空け、感染防止に努めている。「明日にでも何が起こるか分からない。それでもタックルをして、スクラムを組む。(感染は)怖いですよ……。でも毎年、お世話になっている旅館への(感謝の)思いもある」。不安を抱えつつ、細心の注意を払って合宿に臨んでいる。
「都会のチームとは試合できないと断られた」 感染防止に敏感な現場
国学院栃木高と練習…
この記事は有料記事です。
残り1665文字(全文2610文字)
時系列で見る
-
第8回:会場が完成間もない甲子園球場に
929日前 -
第7回:同志社中が5連覇の偉業を達成
930日前 -
第6回:舞台は新設の宝塚運動場に
931日前 -
第5回:同志社中が再び京都一商を破って3連覇
932日前 -
第4回:同志社中が大会初の連覇
933日前 -
第3回:中等学校の大会に一本化
934日前 -
第2回:試合巧者の三高が制覇
935日前 -
第1回:サッカーを含む「フットボール大会」として開始
936日前 -
クラスター発生の天理大ラグビー部 棄権なら秋の関西大学リーグ開催に暗雲
944日前 -
コロナショックに揺れるラグビー合宿の聖地 菅平の「今」を訪ねる
954日前 -
早稲田佐賀高が来春ラグビー部創設 監督に山下昂大氏、元早大主将
1003日前 -
スクラムなど密集戦が醍醐味の高校ラグビー コロナ感染対策に苦慮
1004日前 -
花園優勝5回 常翔学園ラグビー部が練習再開「こんな時こそ、ワンチーム」
1007日前動画あり -
宣言解除、モチベーションは? ラグビー日本代表元コーチに聞くメンタルケア
1031日前 -
高3選手へ「#ラグビーを止めるな」 元日本代表がプレー動画拡散、進路を開拓
1044日前 -
気になる「コロナ太り」筋肉量を増やして解消 “効く”食事と運動とは?
1048日前 -
「一人はみんなのために、みんなは一人のために」 ラグビー日本代表・流大
1059日前 -
全国高校ラグビー100回大会 出場校1校減の63校に 12月開幕
1088日前 -
全国高校選抜ラグビー中止 3月24日から開催予定 新型コロナ
1119日前