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コロナショックに揺れるラグビー合宿の聖地 菅平の「今」を訪ねる

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菅平の拠点である「サニアパーク菅平」のメイングラウンド。周辺を含めた5面あるグラウンドに、ラガーマンの姿はなかった=長野県上田市の菅平高原で2020年8月13日午後0時2分、長宗拓弥撮影
菅平の拠点である「サニアパーク菅平」のメイングラウンド。周辺を含めた5面あるグラウンドに、ラガーマンの姿はなかった=長野県上田市の菅平高原で2020年8月13日午後0時2分、長宗拓弥撮影

 夏はラグビー一色に染まっていた菅平高原(長野県上田市)の風景が、今年は一変している。以前は夏合宿のために全国から高校や大学を中心に約800ものラグビーチームが集結していたが、今年は新型コロナウイルスの影響で1割にも満たないという。その中で感染防止に気を配りながら参加に踏み切ったチーム、また、死活問題になりかねない宿泊業者らの思いとは? コロナに揺れる「ラグビー合宿の聖地」を訪ねた。【長宗拓弥】

100面のグラウンド ほぼ「稼働」せず

 JR上田駅でレンタカーを借り、50分ほど車を走らせると、菅平で唯一信号機のあるメインストリートに着いた。飲食店や土産物店が並び、夏は交通渋滞するのが当たり前の場所だが、車の往来はまばらだ。通り沿いにある期間限定のラグビーショップは出店を取りやめ、ブラインドが下りたままだった。

 周辺には約100面のグラウンドが点在しているが、ほとんど「稼働」していなかった。緑の芝が目立ち閑散としていたが、練習試合をしている高校もあった。

 「人が少ない菅平の雰囲気は、経験したことがないな」。全国大会常連の国学院栃木高で指導歴30年以上の吉岡肇監督(58)は、懸命に体をぶつけ合いながら楕円(だえん)球を追う選手を見つめ、そうつぶやいた。菅平合宿を決断したのは、「例年以上に大事な場になる」と考えたからだという。

 全国高校ラグビー大会(花園)はこの冬、100回の記念大会を迎える。今年は春の全国選抜大会、夏の全国7人制大会が中止となっただけに、全国の強豪との「力試しの場」は重要な意味を持つ。「今年度は西日本のチームと対戦できず、他校との物差しがない。感触をつかみたかった」と吉岡監督は率直に語る。

 8月8~16日の合宿では参加者を全部員の3分の2の約60人にとどめ、宿泊する旅館は貸し切りに。部員が勉強する際は、宿舎の廊下に机を並べて間隔を空け、感染防止に努めている。「明日にでも何が起こるか分からない。それでもタックルをして、スクラムを組む。(感染は)怖いですよ……。でも毎年、お世話になっている旅館への(感謝の)思いもある」。不安を抱えつつ、細心の注意を払って合宿に臨んでいる。

「都会のチームとは試合できないと断られた」 感染防止に敏感な現場

 国学院栃木高と練習…

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