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少女たちの戦争 日々あるのは恐怖だけ 女優・岡田茉莉子さん/服飾評論家・市田ひろみさん

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米軍が投下した焼夷弾によって燃やされる東京=1945年3月撮影
米軍が投下した焼夷弾によって燃やされる東京=1945年3月撮影

 国が勇んだ戦争、そこでは子どもたちもまた大きな犠牲を強いられた。75年前、10代で終戦を迎えたかつての少女たちは焼夷(しょうい)弾や機銃掃射にさらされながら命をつなぎ、今夏も終戦の日を迎える。女優の岡田茉莉子さん(87)、服飾評論家の市田ひろみさん(88)が語った「戦争と平和」とは。

機銃掃射で死を覚悟 女優・岡田茉莉子さん

過酷な引き揚げ、諦観覚え 服飾評論家・市田ひろみさん

 1943年1月、当時10歳の岡田さんは中国・上海から日本へと向かう船上で「戦争の姿」を目撃した。港を出た直後、船内警報が鳴り響き、「魚雷だ!」と叫ぶ乗客の声。窓外に目を凝らすと白波が一筋、船の方へと近づいていた。米海軍が発射した魚雷の航跡だった。

 母子が上海に渡ったのはその半年前。映画俳優の父は1歳の時に他界し、母が大黒柱になった。元宝塚女優のキャリアを生かし、異国の地でのダンス講師の職を得ていたが、戦況が厳しくなり、帰国を決めたのだった。船上で魚雷を見た時の恐怖を、岡田さんは自叙伝にこうつづっている。<母は私を抱きしめ、ふたりして息をのんだ。一秒、二秒、三秒、どれほど長く感じられたことだろう>

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