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特集ワイド

少女たちの戦争 平和こそ夢かなえる道 軍に傾倒、敗戦で苦悩 デザイナー・桂由美さん

戦時中のエピソードを語るブライダルファッションデザイナーの桂由美さん=東京都港区で2020年8月3日、滝川大貴撮影

 戦後75年の夏を迎えた。日本が総力戦で米国や英国ら連合国に挑んだ太平洋戦争では、銃後の少女たちも兵器などの軍需工場で「お国のため」と過酷な労働を強いられ、あるいは生死の瀬戸際に立たされた。国家に翻弄(ほんろう)された少女たちは戦争をどう見つめ、敗戦の痛みと向き合い、どのように戦後を生きたのだろう。

 1945年8月15日早朝、阿南惟幾(これちか)陸相(当時)は国体護持を訴え、壮絶な割腹自殺を遂げた。「立派な最期だと思いました」。こう話すのは、かつては軍国少女だったと告白するブライダルファッションデザイナーの桂由美さんだ。敗戦が耐えがたい苦悩の始まりだった、と桂さんは言う。「とてつもなく大きな絶望感を抱えていました。お国が負けた以上、私も生きていたって仕方がない。阿南さんの後を追って死んでしまいたい。数日間、思い詰めましたが、助かったこの命、社会に役立てられないかと思い直し、戦後を歩み始めました」

 それでも、敗戦の事実を受け入れるまでに1年余を要した。「戦後しばらくは午前中授業で、午後には帰されてしまうのですが、明るい時間帯に街を歩くのが苦痛でした。憧れだった軍人さんが敗戦後はボロボロの軍服姿で闇市をさまよい、あれほど『鬼畜米英』と敵視していた進駐軍にこびを売る女性が街にあふれていたからです。多感な少女時代でしたので、そんな大人たちが汚らわしく思え、姿を見るのもイヤでした。あの戦争は何だっ…

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