特集

カルチャープラス

カルチャー各分野をどっぷり取材している学芸部の担当記者が、とっておきの話を報告します。インタビューの詳報、記者会見の裏話、作品やイベントの論評など、さまざまな手法で、カルチャー分野の話題の現象を記者の視点でお伝えします。

特集一覧

そのシーン全部アウトです 銀行員たちに聞いた「半沢直樹」の虚と実<後>

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
「半沢直樹」第4話の一場面。役員会に乗り込み、主張を展開する半沢直樹(堺雅人、後列左)=TBS提供
「半沢直樹」第4話の一場面。役員会に乗り込み、主張を展開する半沢直樹(堺雅人、後列左)=TBS提供

 人気ドラマ「半沢直樹」は、どこまでリアルなのか、銀行員たちに聞くシリーズの後編。いよいよ核心部分である主人公・半沢直樹の仕事ぶりの評価について聞いてみた。すると出るわ出るわ、「あれはありえない」という声。一体何が問題なのだろうか?【岡大介、坂井隆之/統合デジタル取材センター、高橋祐貴/経済部】

「わびろ」じゃすまない コンプラ違反のオンパレード

 「あれは絶対ないですね」

 取材を通じて、銀行・証券双方の社員の意見が一致した点がある。劇中、半沢側と、親会社である東京中央銀行の伊佐山泰二・証券営業部長側が、お互いに裏切り者を使うなどして買収に関わる情報を取り合う場面。これがとんでもないコンプライアンス(法令順守)違反だというのだ。

 「系列とはいえ、銀行と証券の間で情報を遮断するのは常識。最も気を使う部分で、こんなことをしたら一発でアウトです」(銀行系証券)

 4話のクライマックスで、証券社員の半沢が大和田暁・銀行取締役の手引きで銀行の経営会議で説明に上がった時に、出席者が「証券の人間を会議に入れては情報が漏れる」と指摘するシーンがある。これもごもっとも。ドラマでは、「銀行出身だから」とそのまま説明を許されて銀行側が進める融資や買収の問題点を次々と暴露し、三笠洋一郎副頭取と伊佐山への「倍返し」を成功させるのだが、現実ならつまみ出されるだろう。

 そもそも、買収案件の情報保持…

この記事は有料記事です。

残り1830文字(全文2420文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

注目の特集