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ヘイトスピーチ

特定の民族や人種など人の尊厳を傷つけるヘイトスピーチは、どんな形であっても許されません。なくすためにはどうする?

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匿名の刃~SNS暴力考

ネットで中傷する人が変わるには 依存症専門家が必要と説く「周囲の変化、心のつえ」

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SNSで中傷を書き込む人の中には、ネット依存状態の人もいる(イメージ)=ゲッティ
SNSで中傷を書き込む人の中には、ネット依存状態の人もいる(イメージ)=ゲッティ

 SNS上の誹謗(ひぼう)中傷に加担してしまう人の心理とは、どんなものなのだろうか。一部には「ネット依存」状態にある人もいるという。ネット依存の人とその家族の相談に乗っている精神保健福祉士の八木真佐彦さん(56)は、「『罵詈雑言(ばりぞうごん)を書き込むなんてとんでもないやつだ』という視点だけでは、解決しないと思います」と語る。【野村房代/統合デジタル取材センター】

ネット依存とは 昼夜逆転など日常生活に支障、つながっていないとイライラ、憂鬱

 ――専門的見地から、どういう状態を「ネット依存」と判断するのでしょうか。

 ◆SNSや(主にSNSで提供され、他のプレーヤーと協力したり競い合ったりする)ソーシャルゲームをするために睡眠時間が削られ、昼夜逆転になるなど学業や仕事といった日常生活に支障をきたしている状態です。また、ネットにつながっていないとイライラしたり憂鬱になったりして感情の抑制が利きづらくなり、時にはネット上でも感情的なやり取りを繰り返してしまいます。

 ――ネット依存の相談者は、どんな人なのでしょうか。

 ◆2013年からゲーム依存を含めたネット依存の相談に乗っていますが、相談時間は当事者とその家族を合わせて月80時間を超えます。

 相談に来るのは中高生とその家族が6割ほどで、不登校や引きこもりになってから家族が駆け込んでくるケースが多い。成人の当事者は2割に満たず、ネット上の課金サービスで借金が膨らむなどした結果、親族が持て余してようやく相談に来る、といったことが多くみられます。

「自己肯定感が低く、つらい現実から逃れる手段がネットしかない」

 ――当事者本人が相談しに来ることは少ないのですね。

 ◆その通りです。なぜかというと、周囲に「助けて」と言いにくい、孤立した環境で過ごしているからです。ネット依存者には、次のような特徴がよく見られま…

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