石垣に並ぶタテカン(立て看板)、キャンパスに突如現れるやぐらやこたつ、入試シーズンに何者かが設置する「折田先生像」――。京都大(京都市左京区)の学生文化をまとめた『京大的文化事典 自由とカオスの生態系』(フィルムアート社)をライターの杉本恭子さんが刊行した。京大のいっぷう変わった風習の紹介にとどまらず、「自由の学風」と自治の歴史をたどり、大学のあり方を問う意欲作だ。
京大は1897年に京都帝国大学として創立。伝統的に自学自習を重んじ、教職員や学生の意見を反映した大学自治が行われてきたが、近年の大学改革で、その「自由の学風」が失われつつあると指摘する声もある。
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