メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

Shall・we・バレエ?

「ジゼル」にみる再生=斉藤希史子

ボリショイ・バレエinシネマ「ジゼル」より ⒸNatalia Voronova

 前回に続く夏の怪談として、「ジゼル」に登場する亡霊ウィリについて考える。白煙がたゆたうような群舞は、ロマンチックバレエを象徴する名場面だ。

 初演は1841年のパリ。起案者は詩人ゴーティエで、ハイネの著書「ドイツ論」より「雪のように白いウィリが無情に踊り続ける」情景に想を得たという。ウィリとは未婚のまま死んだ娘の霊で、群れをなして若者をつかまえては死の舞踊へと誘い込む。そしてこの伝説は、東欧起源と紹介されている。

 ロシアの民間伝承ルサールカ(水辺の妖怪)とウィリの類似を指摘するのは、東京外語大の沼野恭子教授(露文学)だ。ドボルザークの同名オペラは人間に恋をした水の精の悲劇で「人魚姫」に似ているが、土着のルサールカは「森に迷い込んだ男をくすぐり殺したり、水の中に引きずり込んだりする」というからすさまじい。その正体は「恋人に裏切られて死んだ若い娘」。沼野教授によると、恋に破れて水死する女性はカラムジン作「哀れ…

この記事は有料記事です。

残り448文字(全文856文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 鼻出しマスクで失格の40代受験生、トイレにこもり警察出動 注意されせき込む仕草も

  2. 日産、全契約社員を正社員に 国内拠点の事務職800人弱 4月から

  3. 際立つ大阪のコロナ死 その理由、高齢者の「命のリスク」高める構図とは

  4. 変異株の感染確認、なぜ静岡で 英国滞在歴なし 厚労省クラスター班調査へ

  5. 「菅語」を考える 緊急事態なのに「あいさつ」 響かない首相会見 青木理さんが考えたメディアの責任

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです