未来予知する怪鳥「オドデ様」、岩手・九戸で崇敬 村人が体験した「御利益」

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折爪岳を流れる「オドデ様の滝」。折爪岳の森の中からは、オドデ様の声が聞こえるといわれる=岩手県九戸村で2020年8月13日
折爪岳を流れる「オドデ様の滝」。折爪岳の森の中からは、オドデ様の声が聞こえるといわれる=岩手県九戸村で2020年8月13日

 上半身がフクロウで、下半身が人間の「オドデ様」は人の言葉を話し、天気や運勢を占い、心を読む――。岩手県北部の九戸村に伝えられる怪鳥は、そんな不思議な力を持つ神様として、村民にあがめられている。その姿や能力の謎に迫るべく取材を進めると、村の地理や産業との関わりが見えてきた。【日向米華】

 オドデ様について記された、村で確認できる最も古い文献は、1936年発行の「九戸郡誌」だ。昔、村の名主(なぬし)(役人)が、村境にある折爪岳(標高852.2メートル)の見回りに行くと、老木の根元に怪鳥が寝ていた。家に持ち帰ると、いつの間にか神棚に乗っている。怪鳥が「みんな、不思議だと思っているな」と人の心を読み、晴雨や慶弔を予言する姿を見て、名主は神棚の前にさい銭箱を置いた。たちまちいっぱいになるのを見て、名主はほくそ笑んだが、怪鳥はそれに気付くと「知らん、知らん、ドテンドテン」と飛び去ってしまった。

 語尾に「ドテ(デ)ン」と付けていたことから、怪鳥はオドデ様と呼ばれ、村民に語り継がれてきた。2000年に発行された「九戸村の民話」でも、真っ先に紹介されている。編集に携わった滝谷(たきや)博さん(68)は「オドデ様の予知能力…

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