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「タカマツ」高橋引退へ リオ五輪で金、その後現役を続けた心の葛藤

2016年リオデジャネイロ五輪で念願の金メダルを獲得し、表彰台で涙する高橋礼華(右)と松友美佐紀=リオデジャネイロのリオ中央体育館で2016年8月18日、小川昌宏撮影

 2016年リオデジャネイロ五輪で日本勢初の金メダルを獲得するなど、日本バドミントン界のけん引役だった女子ダブルス「タカマツ」の高橋礼華(日本ユニシス)。来夏に延期された東京オリンピック出場を断念し、第一線から退くことになった。4年前の8月18日に金メダルを獲得した高橋。実はリオ五輪直後の引退を考えていた。現役を続けるべきか葛藤を抱えながら、なぜ30歳までコートに立ち続けたのか。【小林悠太】

 高橋は宮城・聖ウルスラ学院英智高2年だった07年夏、顧問の判断で1学年下の松友美佐紀(日本ユニシス)とペアを結成した。小技が巧みな松友が好機を作り、高橋が強打を決める得意パターンで、リオ五輪のほか、ワールドツアー・ファイナル(旧名スーパーシリーズ・ファイナル)2回、全英オープン1回、全日本総合5回など数多くのタイトルを獲得した。

スタッフに打ち明けた「終えます」

 高橋が主に務める後衛はコートを広く動き回る能力が必要で、年齢とともに体力面は厳しくなる。リオ五輪前、高橋は所属チームのスタッフに「五輪で完全燃焼できれば(競技生活を)終えます」と打ち明けていた。

 リオ五輪で念願の金メダルを獲得したものの、ところが表彰式の直後、高橋と松友の言葉には温度差があった。報道陣に東京五輪を目指すか問われ、「満足していないので、またやりたい。もっと強くなりたい」と即答した松友に対し、高橋は「年が年。どうなるか分からない」と言葉を濁した。

 五輪後も世界を転戦する国際大会は続いた。金メダルで脚光を浴びた高橋はチームスタッフらと進退を話し合う時間もなく、考えもまとまらないままワールドツアーへの出場を続けざるをえなかった。関係者は「本当は試合に出さず、休ませたかった」と振り返る。試合にも練習にも身が入らず、連戦連勝だったリオ五輪前のような安定感を失った。17年初めに腰を痛めた高橋は「もうピークを過ぎた。やめた方がいいかも」と周囲にこぼし始めた。

続行の決め手はパートナーの一言と羽生結弦

 転換…

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小林悠太

毎日新聞東京本社運動部。1983年、埼玉県生まれ。2006年入社。甲府支局、西部運動課を経て、16年から東京本社運動部。リオデジャネイロ五輪を現地取材した。バドミントン、陸上、バレーボールなどを担当。学生時代、184センチの身長を生かそうとバレーに熱中。幼稚園児の長男、次男とバレーのパスをするのが目下の夢。

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