東日本大震災

ここから一歩踏み出す 仙台・津波被災地、海辺の図書館 古里思う交流拠点 /宮城

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
海辺の図書館に集う人たち。それぞれが思い思いの時間を過ごす。中央は庄子隆弘さん=仙台市若林区荒浜地区で
海辺の図書館に集う人たち。それぞれが思い思いの時間を過ごす。中央は庄子隆弘さん=仙台市若林区荒浜地区で

 東日本大震災の津波で町ごと流された仙台市若林区荒浜地区に、電気も水道もないプレハブの小さな図書館がある。地元育ちの会社員、庄子隆弘さん(46)が流失した自宅跡に建てた「海辺の図書館」は、来館者が古里に思いをはせたり、互いに心を通わせたりする交流拠点となっている。

 館名は、作家、村上春樹さんの小説「海辺のカフカ」で、東京の家を出た主人公の少年が、四国で身を寄せる架空の図書館に着想を得た。「誰も拒まず、傷ついた人の背中をそっと押して、一歩踏み出す場にしたい」(庄子さん)

 約2200人が暮らした荒浜では、震災で190人以上が犠牲となった。見慣れた古里の風景は一変。市が荒浜を人が住めない「災害危険区域」に指定すると、居住者は去って行った。

この記事は有料記事です。

残り328文字(全文648文字)

あわせて読みたい

注目の特集