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 出ておいで、と声がした。

 そこに別の声が続いた。

 怖くないよ。何もしないから、何も痛くないから、出ておいで。

 それを聞いて、「痛くない? なんでわざわざそんなことを言うの? 本当は痛い、すごく痛いんじゃないの? 怖くない、って言ってるのは、本当は怖いからじゃないの? そうだ、きっとそうだ」と不安がる声は、誰のものなのか、いや誰のものでもなく、ほかならぬ僕のもののようだった。

 自分がどこにいるのかわからなかったものの、呼びかけてくる声の主たちを探すと、まるで望遠鏡を覗(のぞ)いているみたいに、先のほうに明るい光の環があって、そこに子供がふたりいるのが見えた。

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