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捨てられがちな野菜の◯◯も、実はおいしい!料理僧・青江覚峰さんが教える“もったいない”の考え方

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クックパッドニュースで「一汁一菜のお寺ごはん」を連載中の料理僧・青江覚峰さん。8月8日に公開された映画「もったいないキッチン」にも出演し、精進料理や食を通して「もったいない精神」伝えています。そんな青江さんに私たちが“食品ロス”を減らすために今できることは何か?を聞いてみました。また、コロナ禍で変化しつつある食との向き合い方についても教えてくださいました。

精進料理から食品ロスを考える

――青江さんが“食品ロス問題”を考えるようになったきっかけは?

もともと精進料理といわれる“お寺のご飯”には、食べ物を大切にいただくという考えがあります。中国の書『禅苑清規(ぜんねんしんぎ)』にも、3つの気持ち「大心・喜心・老心」を持って大切に料理をしましょうという教えが示されており、それらをいつも心がけています。

大心とは、広く大きな心を持つということ。喜心は、もてなす喜び、作る喜びに感謝すること。そして、老心には、子や孫を思うような気持ちで料理を作りましょうという意味が込められています。この老心という言葉が、食品ロスを考えるうえでも大切になってくるのではないかと私は考えています。

例えば、お米を洗うときにぽろぽろと2、3粒お米が落ちてしまうことがあると思います。その1粒、1粒を自分の子どもや友だちだと思ったら、「あ~あ、こぼれちゃった」ではすみませんよね。そのように考えて料理をすればムダを出すことはなくなるのではないかと思うのです。

―― “食品ロス”削減のために青江さんが行っていることはありますか?

私がクックパッドニュースで紹介している “お寺ごはん”のレシピも、食材をムダなく使うレシピになっています。例えば、捨てられることの多い「かぼちゃのわた」も、実はすごく甘くて、ポタージュにするとおいしいんですよ

捨てないようにしようと呼びかけるだけでなく、おいしいから食べるという発想に切り替えていけるようなレシピを提供できたらと思っています。目の前においしいものがあるのにそれに気づかず捨てるのはそれこそもったいないですからね。

――おいしいところまで捨ててしまうのは“もったいない”ですね。

そうなんです。人に置き換えてみるとわかりやすいかもしれません。誰かが何かひとつ失敗をしたり、問題を起こしただけで、人はその人のすべてを否定しがちですけど、それまでのその人の功績や良い部分までを否定してしまうのはもったいなと思うんです。

にんじんも一部黒くなってもそこをくり抜けばあとは使えますよね? 「もったいない」という考え方は、食べ物だけでなく、自分の仕事や人づきあいの中で気づくこともできると思うんですよね。

捨てがちな食材で作る絶品レシピ

――食材をムダにしないためのおすすめのレシピを教えてください。

特に今の時期におすすめなのが「飛竜頭(ひりゅうず)」と「とうもろこしのすりながし」です。

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飛竜頭(ひりゅうず)

飛竜頭とは「がんもどき」のことです。
作り方はまず、水切りした豆腐と擦った長芋を混ぜ合わせます。そこに砂糖と味噌、あとは中途半端に余った野菜や使わなかった種や皮を刻んで入れます。今の時期は枝豆などもおすすめです。それを成形して揚げれば完成。ご家庭で作る場合は、少し小麦粉と片栗粉を入れると成形しやすく、上手に揚げることができますよ。

とうもろこしのすりながし

はじめに、とうもろこしの粒をはずします。鍋に水、塩、とうもろこしを入れて煮て、粗熱がとれてからミキサーにかければ完成です。とうもろこしと水、塩しか使っていませんが、甘みがあっておいしいですよ。さらに濾し器で濾すとなめらかになります。とうもろこしを濾したときに残る繊維も、先程紹介した「飛竜頭」の具材として豆腐の中に練り込めばムダはありません

皮の活用法

「乾燥野菜作り」も食材を余すことなく使えるのでおすすめです。乾燥野菜は使いたいときに水に戻せば野菜として使えますし、戻したときの水も野菜出汁になります。切干大根のように皮をせん切りにした状態で天日干ししておくと、戻してすぐに使えるので便利ですよ。今の季節は風通しのよい出窓みたいなところに置いておけば、1日くらいで乾燥すると思います。

コロナ禍で感じる食への変化

――「Withコロナ」という新しい時代に突入し、人々の食との向き合い方も変化してきているように思います。青江さんも食に対する考え方などは変わりましたか?

「新しい生活様式」という言葉をよく耳にするようになり、ごはんを食べるときも「横並びに座って大声で話さない」など注意すべきことが増えたように感じますが、実はこの教えは昔からあるものなんです

禅寺で使われる言葉の中に「三黙堂」といわれるものがあります。これはトイレ、お風呂、食堂のことをさします。「音を出してはいけない場所。黙っている場所」なので沈黙のお堂と書いて三黙堂といわれていますが、なぜ音を出してはいけないのか、その理由ははっきりわかりません。

そこで僕なりに考えてみたのですが、トイレやお風呂は決してきれいな場所ではありませんよね。そのような汚れた場所でゆっくりしゃべったり、息を吸う時間が長いと病気になりやすい。食堂も会話をすることで唾が飛んで病気などのリスクが高まる。だから「三黙堂」という呼び方になったのではないかと。

今、皆が新しい生活様式を受け入れようと必死ですが、こうやって昔からお寺の修業生活の中で大切にされていたものだと考えれば、「世の中がこんなに変わってしまったんだ…」と悲観せず、受け入れやすくなるのではないでしょうか

食事に集中することでこんな効果も!

それに、会話をせずにゆっくり食事を楽しむことで、感染リスクを下げるだけでなく、ほかにもさまざまな効果が生まれます。

ひとつに、食べ物の味や食感、香りがよくわかります。そして、少ない量でお腹がいっぱいになります。さらに、食べる姿が美しくなります。これまでは食べる姿まで意識している人はあまり多くなかったように思いますが、オンラインで飲み会をする機会も増えてきている今、食べる姿にも目を向けてあげることはとても重要になってくると思います。

ごはんを食べる際は、ぜひ食べることに意識を集中してみてください。これまで以上によりごはんをおいしく感じることができると思いますよ。

(TEXT:河野友美子)


青江さん出演!映画『もったいないキッチン』が8月8日(土)より全国順次ロードショー

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食の「もったいない」を美味しく楽しく解決! 舞台は“もったいない精神“の国、日本。
“もったいない精神”に魅せられ、オーストリアからやって来た食材救出人で映画監督のダーヴィドと、パートナーのニキが日本を旅して発見する、サステナブルな未来のヒントとは?

8月8日(土)よりシネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか、全国順次ロードショー

>>『もったいないキッチン』上映情報の詳細はこちら


青江覚峰(あおえ・かくほう)

Bb8123f6c6b19269856bd94f239d5c1a 1977年東京生まれ。浄土真宗東本願寺派 湯島山緑泉寺住職。米国カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。ブラインドレストラン「暗闇ごはん」代表。超宗派の僧侶によるウェブサイト「彼岸寺」創設メンバー。
ユニット「料理僧三人衆」の一人として講演会「ダライ・ラマ法王と若手宗教者100人の対話」などで料理をふるまう。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『ほとけごはん』(中公新書ラクレ)、『お寺のおいしい精進ごはん』(宝島社)など。
【公式HP】https://www.ryokusenji.net/kaku/

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