ワイヤレスで機器同士のデータ交換ができる近距離無線通信。Bluetooth(ブルートゥース、BT)、NFC、Wi−Fi(ワイファイ)などの規格があり、特性の違いからそれぞれ適した用途が異なる。あらゆるモノをネットにつなぎ、さまざまな便利なサービスや暮らしを実現するIoT(Internet of Things=モノのインターネット)のキーにもなっている近距離無線通信について主な三つを整理してみた。
ワイヤレスイヤホン、スマートウオッチやカーナビを、スマートフォン(スマホ)につなげたり、パソコンとマウスやキーボードをつなげたりするなど、デジタル機器同士のデータ通信に使われるBT。消費電力は少なく、同じ機器と繰り返し行う通信に適している。一般的にBT機器同士を接続するには互いに相手の機器を認証、登録する作業(ペアリング)が最初に必要となる。
厚生労働省が提供しているスマホ用の新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA(ココア)」(ダウンロード数約1400万件)はBTを利用、スマホのBT設定をオンにした状態で使う。
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NFCは「Near Field Communication」の略で、近距離無線通信を意味する。特長はかざすだけ、ワンタッチで機器認証と通信ができること。一度きりかもしれない機器と通信を行う際に、事前の端末設定のペアリングをしないで利用できる。Wi−Fiルーター(親機)にスマホを接続する際、以前なら複雑なIDやパスワードを入力していたが、両者がNFCに対応していれば互いのロゴマークを近づけるだけで認証する。他にもNFC対応スマホを読み取り機にかざすだけでIC定期券として使えたり、電子マネーとして決済したりできる。アプリを開いてコードを表示するQRコード決済より手軽で、セキュリティー面もより安全。また、ポスターに付けられた専用タグにスマホをかざすだけでタグ記載の情報を読み取れる。消費電力は少なく、電源は必須でない。通信距離は10センチ程度。
飲食店で専用シールなどにNFC搭載スマホをかざせば注文ができるなどのサービス「CUONA(クオナ)」を展開する「コノル」(東京都千代田区)。同社は6月、NFCを利用したコロナ対策位置記録サービス「Recover(リカバー)」を開発した。企業や店舗に設置した…
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1991年入社。パソコン通信(NIFTY-Serve、PC-VAN~草の根アングラネットなど)からのネットワーカー。主にIT関係の記事-セキュリティ、面白ベンチャー・サービス、ガジェットなどなど-を書いてきました。
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