連載

戦後75年・浜通りの軌跡

毎日新聞デジタルの「戦後75年・浜通りの軌跡」ページです。最新のニュース、記事をまとめています。

連載一覧

戦後75年・浜通りの軌跡

/中 いわき朝鮮人労働者 強制連行、他国の土に 炭鉱に2万人、300人が落命 /福島

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
炭鉱での労働で命を落とした朝鮮人労働者らを供養する大越一優住職=福島県いわき市常磐湯本町の妙覚寺で2020年8月8日午前8時0分、柿沼秀行撮影
炭鉱での労働で命を落とした朝鮮人労働者らを供養する大越一優住職=福島県いわき市常磐湯本町の妙覚寺で2020年8月8日午前8時0分、柿沼秀行撮影

 かすかな熱気が漂う8月初旬の早朝の本堂に、住職の読経の声が響き渡った。いわき市常磐湯本町の妙覚寺。大越一優住職(51)が毎朝欠かさず行っている供養だ。本堂に並べた卒塔婆には「大東亜戦争」や「東日本大震災」に加え「朝鮮人強制連行労働者」と記されたものもある。

 寺はかつての常磐炭田の中心地にある。住職の両親が1965年、炭鉱労働者の火葬場の跡地を整備して開いた。日中戦争、太平洋戦争を通じ、炭鉱に連れてこられ、過酷な労働で命を落としたたくさんの朝鮮人がいる。彼らもここで火葬されたという。境内には追悼する供養塔も建っている。

 「先代の母親が『職業、人種に貴賤(きせん)はない。差別はいけない』とよく言っていました」。大越住職が振り返る。供養はその思いを継いでのことだ。「他国に来て親族にもみとられることなく亡くなった。大変だったろうという気持ちがわいてきます」

この記事は有料記事です。

残り917文字(全文1297文字)

あわせて読みたい

注目の特集