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わが町にも歴史あり・知られざる大阪

人知れず建つ碑や地名などをよすがに、今につながる大阪の知られざる歴史を掘り起こします。

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わが町にも歴史あり・知られざる大阪

/536 東高野街道/32 /大阪

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健康道場跡から日下新池を望む=東大阪市日下町1で2020年5月8日午後1時39分、松井宏員撮影
健康道場跡から日下新池を望む=東大阪市日下町1で2020年5月8日午後1時39分、松井宏員撮影

 ◆東大阪市

太宰ゆかりの健康道場

 近鉄孔舎衛(くさえ)坂駅跡で、しばし廃駅の哀愁に浸ったあと、河内平野を見ながら下っていく。現役の近鉄石切駅から来たのとは違う道を取れば、道ばたの鉄柵に「ヒトモトススキ」「くさか山」の案内表示が。

 なんじゃろうか、と坂道をよたよた上っていくと、日下新池と桜並木が現れた。木の根元に石碑があって、「天然記念物 日下のヒトモトススキ」とある。東大阪市の天然記念物で、「ススキに似ている草」。本来は海岸に生えるのだが、海から離れた標高100メートルほどの場所に生えるのは珍しく、このあたりがかつては海岸だったことを示している。

 池畔を進むと、石積みの小高い場所があって、「孔舎衙(くさか)健康道場と太宰治」という説明板がある。なんでも大正時代、ここに日下遊園地という遊園地があったというのだ。にわかには信じられないのだが、日下古文書研究会のホームページによると、1915(大正4)年にオープンした遊園地には旅館も並び、春は花見、夏はボート遊びに、夜景も楽しめると評判だったそうだ。

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