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奈良市北西部に広がる丘陵にある県立登美ケ丘高校の音楽室は8月9日、熱気に包まれていました。3日後の第29回定期演奏会に向けて練習していた吹奏楽部の生徒たち。「音がブワーっとしてる。もっとスピードをつけて息を吐いて」。生徒同士で声を掛け合い、最終調整を繰り返していました。
4月の予定だった定期演奏会は新型コロナウイルスの影響で8月12日に延期されました。中止となった県吹奏楽コンクールに代わる大会も8、9月の開催に。しかし、3年生は大会には出場せず、定期演奏会に集中することを選択しました。進行は全て生徒が計画し、開催資金も生徒自らが地元企業を回って集める。まさに手作りの舞台です。
「地元の人たちに支えられているという思いを絶やさず、次の学年に受け継いでほしい。だから、自分たちの『色』が出せる定期演奏会にこだわりたい」。9日の練習の時、部長の井上恵美子さん(3年)と副部長の川下舞さん(3年)は声をそろえて話しました。2022年春に県立国際高校に再編される事情もあります。「こんな時だからこそ、地元の皆さんに感謝の気持ちを伝えたいし、明るい気持ちになってほしい」とも。
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