「自由に行き来」優先 飯舘村、国に要望 除染なし避難指示解除 周辺は拡大警戒

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帰還困難区域である福島県飯舘村長泥地区に入るゲート=2020年8月24日午後3時50分、磯貝映奈撮影
帰還困難区域である福島県飯舘村長泥地区に入るゲート=2020年8月24日午後3時50分、磯貝映奈撮影

 東京電力福島第1原発事故後も避難指示が続く福島県内の帰還困難区域について、原子力規制委員会は26日、区域内の特定復興再生拠点区域(復興拠点)から外れ住民が住まない地域では、除染をしなくても一定の条件を満たせば、避難指示を解除しても科学的に問題ないとした。これを受け、政府は避難指示の解除要件を変更することになるが、除染を巡っては県内の自治体間で温度差が生じている。

「除染も待っていては何年もかかる」

 政府が復興拠点外の解除要件を見直すことになったきっかけは、同県飯舘村からの要望だった。同村の帰還困難区域である長泥地区では、全域の2割弱に当たる1・9平方キロで復興拠点の整備が進み、2023年春の避難指示解除を目指してきた。しかし、地区内74世帯のうち15世帯が住んでいた場所は拠点外で、解除対象にならない。今年3月まで区長を務めた鴫原(しぎはら)良友さん(69)は「村長には、地区内の一斉解除でなければのめないと訴えた」と振り返る。

 こうした方針から、同村は同地区の復興拠点外に復興公園の整備計画を立て、地区全体の避難指示を一括解除するよう今年2月、政府に要望した。拠点外の整備に際しては家屋の解体を求めたが、除染までは望まなかった。菅野典雄村長は拠…

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