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#最後の1年 日大アメフト部

指揮官は「青い炎」宿す元営業マン 日大アメフト部再起へ一心

練習後に選手たちに語りかける橋詰功監督(中央)=東京都世田谷区の日大グラウンドで2020年8月2日午後5時58分、松本晃撮影

 東京都世田谷区の住宅街に日本大アメリカンフットボール部のグラウンドはある。容赦なく西日が照りつけた8月2日夕刻、今季初めての実戦練習が繰り広げられていた。目深にかぶったキャップの奥から約150人の部員の動きを静かに追うのが橋詰功監督(57)だ。「悪質タックル問題」からのチーム再建という重い使命を託されているが、闘志をむき出しにすることはない。人呼んで「青い炎を宿した情熱家」だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大で春季オープン戦は中止となり、活動休止も挟んで、ようやく迎えた実戦練習。関東学生の秋季リーグ戦は10月中旬に開幕予定で、勇み立つ屈強な選手たちから威勢のいい声が飛び交う。「オフェンス、絶対(タッチダウン)取るぞ」「そんなん(タックル)で倒れんなよ」。キレのいい動きを見せる守備ラインの伊東慧太主将(21)も「(体が)当たるのはやっぱり楽しい」と笑顔を見せる。

 その熱気がグラウンド脇の指揮官の物静かさを一段と際立たせる。「もちろん、一言くらいは言いますけど、数台のカメラで全て撮ってるんで、後でねちねちとチェックします」。京都出身、染みついた関西弁でそう話すと、軽く笑う。

 不死鳥こと「フェニックス」を愛称とする名門チームをよみがえらせるために自ら名乗り出た。2018年5月の関西学院大との定期戦で起きた「悪質タックル問題」で前監督が辞任。大学が部の再建を担う指導者を公募すると、迷わず手を挙げた。人間性を育てる指導哲学をリポート用紙につづり、外部有識者による選考委員会から選ばれた。

 選手として全国に名をとどろかせたわけではない。レシーバーとして現役時代を送った立命館大は今でこそ全国屈指の強豪だが、当時はまだ強化に本腰を入れ始めたころだった。卒業後も週末にクラブチームで活動を続けたが、軸足は仕事に置き、電機メーカーの営業職として奔走した。

 転機は1997年だった。仕事の合間…

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松本晃

毎日新聞東京本社運動部。1981年、神奈川県生まれ。住宅メーカーの営業を経て、2009年入社。宇都宮支局、政治部を経て16年10月から現職。柔道、空手などを担当。文学部心理学科だった大学の卒論は「電車の座席位置と降りる早さの相関関係」。通勤に一時間半の今に生きているような、いないような。

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