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私の社会保障論 高齢者のネット交流=千葉大学予防医学センター・近藤克則

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 同じ状況なのに「できない」派と「できる」派がいる。コロナ禍への対応策がその典型だ。

 高齢者を追跡調査してみると、社会参加や交流・支援がある人に比べ、社会的に孤立している人は体力低下や認知症、要介護認定、死亡の割合が高い。そんなデータが蓄積されている。つまり、外出自粛が長引くと、感染症予防には良いが、それ以外の健康被害を招く。だから、3密(密閉・密集・密接)を避け、感染予防対策をした上で、外出や交流はしてほしい。高齢者の介護予防のための「通いの場」も再開してほしい、と自治体などに向けて発言してきた。

 すると、「リスクがゼロでないからできない」との反応が返ってきた。新型コロナによる死亡者数は1144人(8月20日現在)だが、交通事故では毎年3000人も亡くなる。だから、外出できない。そんな「ゼロリスク」思考だ。

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