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安倍晋三首相が辞任理由に挙げた持病の潰瘍性大腸炎は、この10年で治療法が飛躍的に進化し、症状を抑えながら仕事や日常生活を続ける人は多い。一方、ひとたび重症化すると、激しい血便や下痢、腹痛に悩まされ、個人に合う治療法に行き着くまで時間を要することもある。
大阪医大の中村志郎専門教授(炎症性腸疾患)によると、患者の約3分の2は、腸の炎症を抑える薬やステロイド剤で症状を抑えることができ、比較的安定した経過が続く。これらが効かない「難治例」の治療法も開発が進む。人工透析と似た仕組みで血液中の炎症細胞を取り除く「血球成分除去(CAP)療法」や免疫抑制剤のほか、10年代には最先端の生物学的製剤が次々開発されている。
どの治療法を選択するかで難しいのは…
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