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安田賢治のここだけの話

コロナ禍の入試はどう行われるのか?

最後となった大学入試センター試験の試験会場に向かう受験生たち。来春の大学入学共通テスト実施では、感染症対策の徹底が求められることになる=津市栗真町屋町の三重大で2020年1月18日

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 コロナ禍の中で、実際に入試がどう行われるのかは気になるところではないだろうか。試験会場で罹患(りかん)すれば、クラスターになるし、その後の試験も受けられない。そこで、文部科学省は「令和3年度大学入学者選抜に係る新型コロナウイルス感染症に対応した試験実施のガイドライン」を発表している。新型コロナウイルス感染症への対策は細かく定められ、ほとんどの大学が指示通りに入試を行うとみられる。

 それによると、試験会場は通常の半数以下の受験生数にし、受験生は1メートル程度の間隔を空けて座る。今までも左右は1メートル以上離れて受験していたが、前後を空けるとなると、やはり何列か空けることになり、各試験会場の収容人数が減る。すると、これまでより多くの試験会場が必要になってくる。大学内でまかなえればいいが、不足した場合、別の会場を設ける必要も出てくるだろう。しかも、各会場には試験官が必要で、スタッフもこれまで以上に必要になってくる。

 そうしたスタッフには、発熱・せきなどの症状のある受験生に備えて、医師、看護師も必要だ。受験生は試験当日に検温し、37.5度以上ある場合は受験を取りやめ、追試等の検討を勧めている。37.5度未満の熱や、熱はなくてもせきなどの症状のある受験生は、試験官にあらかじめ申し出る。体調不良者には追試受験を勧めるが、特別な事情がある場合は別室での受験になる。別室では、受験生同士2メートル以上の間隔で座ることになる。

 試験会場への入場は集中しないよう入場時間を早め、受験番号によって入場時間を割り振る。また、一定間隔を空けての入場で、複数の入り口や門を使用するなど、入場時の混雑を避ける。試験会場からの退出も一斉にではなく、順に分かれて退出することになる。

 ところで、検温のやり方だが、試験会場入場時は密空間になるため、一律には実施しない。試験会場の入退出ごとに速乾性アルコール製剤による手指消毒や、昼食時を除きマスク着用を義務付け、持っていない人には大学が配る。受験生、試験官など全員がマスクをつけた状態で入試が行われ、試験会場は前日、試験後に消毒用アルコールで机、椅子の拭き取りでの消毒を行うことになる。

 可能な限り試験会場の換気を行い、おそらく、1科目の試験が終わるごとに、すべての窓を10分以上開け放つことになる。試験中は閉めきって温かいが、休憩時間には寒くなるため、着脱可能な服も必要だろう。

 さらに、従来とは異なった対応も出てきそうだ。それは、食事用控室、学生食堂の開放などがなくなることだ。密を避ける対策だが、昼食を持参して自席で食事をとること、休憩時間を含め他者との接触や会話を慎むことが求められている。保護者の控室も、来年は原則設置しないことが望ましいとしている。

 また、感染リスクが高いとされるトイレは入り口に動線を示し、混雑を避けた利用や利用後の手洗いが求められるほか、トイレ周辺の密を避けるため、休憩時間も長めにとることになろう。

 一方、面接試験はオンラインでの実施を勧めている。対面での実施の場合は、受験生同士や評価者との距離は2メートル以上とし、ドアの開放が求められる。実技試験は剣道、柔道などのコンタクトスポーツや、発声を伴う歌唱などについては実施を控えることになる。これらの試験については、実技動画をあらかじめ送り、評価するという形になりそうだ。

 どうやら、来年入試は例年以上に静かな中で行われることになる。緊張する中でマスク着用での受験になるため、慣れておくことも必要だ。

 新型コロナに感染すると、2週間は外に出られず、入試を受けられないことも考えられる。少なくとも来年入試では、体調管理が非常に重要になりそうだ。【大学通信常務取締役】

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