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大阪メルロー/18 寝ても覚めてもブドウづくり

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朝の光を浴びて、輝くブドウの房=大阪府羽曳野市小芝地区で2020年8月、高尾具成撮影
朝の光を浴びて、輝くブドウの房=大阪府羽曳野市小芝地区で2020年8月、高尾具成撮影

 大阪と奈良が境を接する二上山方面の山並みから朝の光が差し込み始めると、いくつものブドウの房が、一斉に透けるように輝き出した。畑には、明け方からの摘み取りで、いっぱいとなったかごが積まれていく。「仲村わいん工房」(大阪府羽曳野市飛鳥)の醸造家、仲村現二さん(62)のブドウ畑では8月10日ごろから、地元特産の白ブドウ品種デラウェアを始まりに、本格的な収穫シーズンに突入していた。摘み取りだけでなく、よい実だけを選別する「さび取り」と呼ばれる選果作業、そして醸造に向けた搾りなどの仕込み――と休む間もない作業の連続だ。この忙しさは、9月の終わりごろまで続いてゆく。

 7月の日照不足や多雨の後に巡ってきた猛暑。この夏の空模様は、仲村さんにとっても初めての経験だった。「この天気がブドウにとって良かったんか、悪かったんかは、まだなんとも言えませんね。ただ、やれることはやってきました。人間がやれるこというたら限られていますけれどね」。仲村さんは、摘み取り作業の合間も、日ごとに完熟度や色合いを変えていく10カ所の畑で育成する15品種ほどのブドウが気になって仕方がない様…

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