メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

伝書鳩

一冊の句集 /愛知

 「見てくれよ。すごいの見つけちゃったぜ」。行きつけの古書店のおやじが小鼻を膨らませて、日焼けした古い新潮文庫を差し出した。

 「荻原井泉水著 一茶研究」昭和15年2月10日出版第22版。三重県伊勢市出身の詩人、竹内浩三(1921~45年)の蔵書で、行方不明になっていた一冊だった。ページの余白に自作の33句が鉛筆で書き込まれている。すべて未発表だ。

 「戦死やあわれ/兵隊の死ぬるやあわれ/遠い他国でひょんと死ぬるや」と始まる「骨のうたう」など竹内の作品には、時局や時の権力者へのあらがいはない。諦念と厭戦(えんせん)感、ひょうきんさが散らされているものばかり。

この記事は有料記事です。

残り169文字(全文449文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. #排除する政治~学術会議問題を考える 「独立性が揺らぐ事態 任命拒否はありえない」 吉川弘之・元学術会議会長

  2. 「嵐」「鬼滅」の年賀はがきに注文殺到 日本郵便の販売サイト、つながりにくく

  3. 大阪市4分割コスト試算「捏造」 市財政局 2日で一変、謝罪 市長面談後

  4. 第70期王将戦リーグ特選譜 観戦棋士も「意味がわからない」細心の一手 藤井王位が佐藤天九段を破り、ようやく1勝

  5. 「限界だった」たった1人の介護の果て なぜ22歳の孫は祖母を手にかけたのか

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです