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「あなたが残した分断と政策行き詰まりに苦しむのは私たちです」 安倍首相への手紙

衆院予算委員会で質問者の野党議員に対し自席から発言する安倍晋三首相(手前)=国会内で2020年1月28日、川田雅浩撮影

 拝啓 安倍晋三さま。昨日の記者会見、拝見しました。失礼ながら7年あまり、あなたの政権について長文記事を書き続けてきた私は、今も悩んでいます。「ご苦労様」と申し上げたい気持ちはやまやまなのですが、本当に苦労をしてきた、あるいはこれから塗炭の苦しみをなめるのは、私たち国民ではないか、という思いを深くしているからです。何のはなむけにもなりませんが、お手紙したためました。【吉井理記/統合デジタル取材センター】

 あれは2013年7月4日のこと。政権復帰して、最初の国政選挙になった参院選の初日、JR池袋駅での演説の一節を、今も覚えています。

 「……景気も良くなって、給料も上がって、ビアガーデンでお父さんが飲むビールのジョッキも1杯にするところを、もう1杯飲もうと。お店も喜ぶ。そうやって好循環が生まれていくんです!」

 金看板の「アベノミクス」を誇る文脈で語られた何の変哲もない一節です。

 アベノミクスが本当に国民生活を潤したのかは後述するとして、持病もあってお酒をあまりたしなまないのに、縁が薄いはずの「ビアガーデン」とか「ビールのジョッキ」などという言葉で、それこそビアガーデンが集まる池袋の聴衆の心をつかもうとする姿に、ある種の「痛ましさ」を感じたのです。

 この時期、…

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吉井理記

1975年東京生まれ。西日本新聞社を経て2004年入社。憲法・平和問題、永田町の小ネタ、政治家と思想、東京の酒場に関心があります。会社では上司に、家では妻と娘と猫にしかられる毎日を、ビールとミステリ、落語、モダンジャズで癒やしています。ジャズは20代のころ「ジャズに詳しい男はモテる」と耳に挟み、聞き始めました。ジャズには少し詳しくなりましたが、モテませんでした。記者なのに人見知り。

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