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ヒバクシャ

2020 深堀好敏さん(91) 「語り部」4000枚、掘り起こす

2014年6月16日、長崎市の事業で米国立公文書館を訪れ、原爆関連の資料を調査する深堀好敏さん(手前)=米メリーランド州で、徳野仁子撮影

 <75年 核なき世界はまだか documentary report 262>

 「もう75年たつのか」。深堀好敏(よしとし)さん(91)=長崎市平和町=は取材の電話口の向こうで感じ入ったようにつぶやいた。8月15日の終戦の日。深堀さんは膝の痛みが慢性化してつえを手放せず、新型コロナウイルスの感染予防もあって直接会っての取材はかなわなかったが、戦後75年の節目の日は16歳だったあの夏の記憶を殊更に想起させたようだった。「核兵器を地上から無くさんといかん、戦争だけはやったらいかんという思いが強くなる」

 長崎県立長崎工業学校(現長崎工業高)の4年生だった1945年8月。学徒動員された深堀さんらは空襲による市街の延焼を防ぐため、建物を取り壊して防火エリアをつくる「建物疎開」の仕事をしていた。普段は現場での測量作業が多かったが、9日はたまたま長崎市の県疎開事務所(爆心地から3・6キロ)でデスクワークをしていた。

 午前11時2分。閃光(せんこう)とすさまじい爆発音がして深堀さんは机の下に潜り込んだ。けがはなかったが「屋外で作業をしていたら、たぶん助からなかった」。

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