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市民後見人になりたい 認知症の人らサポート

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記録した日報を元に品川区社会福祉協議会の職員に後見業務の相談をする新井宏さん(左)=東京都品川区で2020年8月6日午後2時49分、吉田卓矢撮影
記録した日報を元に品川区社会福祉協議会の職員に後見業務の相談をする新井宏さん(左)=東京都品川区で2020年8月6日午後2時49分、吉田卓矢撮影

 <くらしナビ ライフスタイル>

 認知症や障害で判断能力が十分でない人を、地域の一般市民がサポートする「市民後見人」が注目されている。「誰かの役に立ちたい」との思いから、定年退職後のセカンドライフに選ぶ人が増えているためだ。後見人として活動中の人に、仕事内容ややりがいを聞いてみた。

 ●施設入居支援も

 「スカイツリーが見えましたよ。もうすぐ着きますからね」。7月上旬、埼玉から東京へ向かう介護タクシーの中で、東京都品川区で市民後見人を務める新井宏さん(72)が認知症の男性(87)に声をかけた。男性はこの日、誤嚥(ごえん)性肺炎で入院していた埼玉県内の病院を退院し、都内の介護付き有料老人ホームに入居した。もともと暮らしていた同県の住宅型有料老人ホームでは再発時の対応が難しかったため、新井さんが新たな入所先を探し、付き添ったのだ。入所を見届けた新井さんは「ほっとしました」と胸をなで下ろした。

 元大学教員の新井さんは、「新しいことを学び身に付けたい」と考え、退職後の2017年に地元・品川区の社会福祉協議会(社協)の市民後見人養成講座を受講した。

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