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性同一性障害の運転手への乗務禁止 「化粧理由は不当」 大阪地裁が異例の決定

化粧を理由に乗務を禁じるのは不当だと訴えた性同一性障害のタクシー運転手=大阪市内で2020年8月5日午後2時24分、伊藤遥撮影

 戸籍上は男性だが、心理的には女性で「性同一性障害」と診断されたタクシー運転手(60)が、化粧を理由に乗務を禁じられたのは不当だとして、勤務先に賃金支払いを求めた仮処分申請で、大阪地裁は訴えを認め、月18万円の支払いを命じた。溝口達裁判官は「外見を女性に近づけ、女性として社会生活を送ることは自然かつ当然の欲求だ」と指摘した。決定は確定した。

 性同一性障害の人が勤務中に化粧することを認め、不当な取り扱いを禁じた司法判断は異例だ。

 同地裁の仮処分決定(7月20日付)などによると、運転手は2018年11月、大阪市内のタクシー会社に性同一性障害と伝えた上で正社員として雇用され、化粧をして乗務を始めた。

 20年2月、複数の上司から「身だしなみで化粧はないやん。男性やねんから」「だいぶ濃いわ」と注意された。さらに、「治らんでしょ、病気やねんから。うちでは乗せられへん」と言われ、乗務を禁止された。月20万~40万円ほどあった賃金はゼロになり、運転手は3月、同月から月33万円の支払いを求める仮処分を、同地裁に申し立てた。

 決定は、性同一性障害の人が化粧することは「自然かつ当然の欲求」であり、「個性や価値観を過度に…

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