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「万葉古道」を尋ねて

交流・別れ・流浪/66 吉野/7  歴史書語る 地名の由来 /奈良

鳥に助けられ、距離を置いて生えるヤマザクラ=奈良県吉野町で2020年4月初め、栗栖健撮影

 吉野川沿いなどで見かけるスギ、ヒノキの植林を伐採した跡に育った落葉広葉樹林では春、新緑の中にヤマザクラが点々と咲く。サクラが、ある程度、距離を置いているのは、ヒヨドリなど鳥たちの活動の結果だ。ヤマザクラの実の果肉は、発芽を押さえる成分を含み、そのままでは、地上に落ちても芽生えにくい。鳥が食べ、体内で果肉を消化し、糞として種子だけを散布すると発芽しやすくなる。ヤマザクラは高さ20メートル以上。枝を広げるから、もし種の多くが根元で発芽したら密生して共倒れになるだろう。

 鳥は受粉でも貢献。ヤマザクラは同じ木の花の間では受粉しても結実しない(自家不和合性)ため、ヒヨドリやメジロ、昆虫が運ぶ他の木の花粉が必要だ。

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