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自民党総裁選 派閥の打算が目にあまる

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 辞任表明した安倍晋三首相の後任を選ぶ自民党総裁選はきょう、日程や選挙方法が正式に決まる。

 新型コロナウイルスへの対応が待ったなしの中、事実上の首相選びとなる新総裁の決定は確かに急ぐ必要がある。

 しかし選挙が始まる前から目につくのが、党内各派閥の利害を優先させた動きだ。それが、党員投票を実施するかどうかを左右する状況になっている。これでは順番が逆である。

 総裁選には菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長らが出馬の意向を示している。

 いち早く動いたのが二階俊博幹事長だ。二階氏は菅氏を推す考えを早々と示し、二階派も支援することを決めた。後れを取ってはならないとばかりに、党内各派閥の会合が続いている。

 最近は総裁候補を持たない派閥が増えている。このため総裁選後のポスト獲得を目指し、どうしたら主流派になれるかが優先されている。今回もそうではないか。

 二階氏は幹事長として、今回は党員投票を行わず、国会議員と各都道府県連の投票で決める方針だ。その場合、選挙は14日にも開く両院議員総会で行う日程となる。党員投票は相当の日数がかかるからだという。

 だが理由はそれだけだろうか。石破氏は、2012年と18年の総裁選で多くの党員票を獲得している。今度の総裁選で実施しないのは「石破氏が不利になるようにしているのではないか」との見方が出るのは当然だ。

 石破氏や岸田氏は党員投票の実施を求めている。若手議員や地方組織からも同様の声が出ており、投票方法自体が対立構図になっている状況だ。

 自民党が党員票の比率を高めてきたのは、それが広く国民全体の声を聞くことにつながるという考えからだったはずだ。

 総裁選は長期に及んだ安倍政権を総括する重要な場だ。後手に回っているコロナ対策をどう立て直していくかも大きなテーマとなる。なおさら現場を知る地方の声も反映させる必要がある。

 コロナ禍だからこそ、派閥優先で調整を行うのでなく、より開かれた総裁選を実施すべきだ。その方が後継首相も信頼を得られる。

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