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大岡信と戦後日本

86歳で死去した詩人、大岡信氏の多面的な仕事を通し、戦後日本の文化・芸術のありようを検証します。

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/28 折々のうた 詩歌の喜びと驚きを示す

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大岡信=1990年、萩原義弘撮影
大岡信=1990年、萩原義弘撮影

 大岡信のコラム「折々のうた」は、1979年1月から2007年3月まで朝日新聞に連載された。古今の短歌、俳句、詩や歌謡の一節を掲げ、鑑賞を180字の短文でつづるという前例のない企画だった。何度かの休載期間を挟みながら足かけ29年、休刊日を除く毎日続き、計6762回に及んだ(『新 折々のうた9』07年)。

 「折々のうた」といえば朝刊1面のイメージだが、スタート時は最終面に載っていた。同紙創刊100周年の79年1月25日朝刊から曽野綾子氏の連載小説「神の汚れた手」が始まるが、「折々のうた」はその左横の小さなスペースに置かれた。「現代の万葉集」とも呼ばれた大アンソロジーの出発はささやかだった。

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