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定型の窓から

俳人・片山由美子さんによるエッセーです。

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定型の窓から

季節の変化と着物=片山由美子

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白地着てこの郷愁の何処よりぞ 加藤楸邨

白地着て血のみを潔く子に遺す 能村登四郎

 暗いニュースが多いなか、将棋の藤井聡太二冠の話題に救われる思いの昨今である。

 タイトル戦の話だけではない。将棋のことはよく分からないという女性が、つぎの対局はどんな着物で現れるかが楽しみなどと話しているのを耳にした。装いにまで注目が集まっているのだ。ほかの棋士たちも何を着て対局に臨むかはかなり気をつかっているはずで、中村太地七段あたりの和服の着こなしは目立つ。

 日常生活で若い男性の和服姿を見ることは希(まれ)になっていたが、将棋ブームの副産物で楽しみがふえたといえそうだ。

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