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やまと・民俗への招待

湯気まわす「音頭取り」 /奈良

 法隆寺のカラブロは、蒸気が床下からではなく、浴室上部の壁穴から直接吹き出す仕組みだった。焚(た)かなくなってまだ1年ほどだったので、関係者の志村哲夫さん(当時50歳)などから、入浴の方法を聞くことができた。

 浴室は男女2室に分かれて、それぞれ6人ずつが入れるようになっていた。蒸気は大釜から鉄のパイプを通して直接にそれぞれの部屋の中に入り、湯気となって上の方に溜(た)まっている。入る人は、頭に手拭いを被って丸裸で、内部の壁の方を向いて腰掛けのような棚にうずくまって座る。あごを引いて、尻を落として、棚に覆い被(かぶ)さるようにしないと「尻が高い」と怒られる。

 そのままでは湯気が満遍なく行き渡らないので、上に溜まっている湯気を、濡(ぬ)れた手拭いで下に振り向ける必要がある。これが十分でないと「もっと熱いユウ(湯)をくれ!」と言われる。湯気を配る人は「音頭取り」と呼ばれ、入る人の中から風呂に慣れている人がする。この音頭取りは首をすくめて、湯気が頭にかからないようにしないといけない。湯気の中に頭を伸ばして火傷をした人もいたという。なかなか危険な蒸し風呂なの…

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