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余録

「バンドワゴン効果」とは…

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 「バンドワゴン効果」とは、選挙などで優勢を伝えられる候補が雪だるま式に支持を広げる現象をいう。勝ち馬に乗れという力学が働くからだが、バンドワゴンとはパレードの先頭を行く楽隊車のことである▲かつて米国南部の選挙運動で地元名士を何人も乗せたバンドワゴンをにぎやかに繰り出したのが由来だとか。だが、まだ選挙も始まっていないのに、いち早く繰り出したワゴンに次々と乗車希望者が殺到したのはどうしたことだろう▲安倍晋三(あべ・しんぞう)首相の後継を選ぶ自民党総裁選の話である。14日の両院議員総会での選出がきのう決まったが、そのきのうの小紙はすでに菅義偉(すが・よしひで)官房長官への有力派閥の相次ぐ支持表明と、新総裁選出の見通しが強まったことを報じていた▲日程決定を受け岸田文雄(きしだ・ふみお)政調会長、石破茂(いしば・しげる)元幹事長も出馬表明したが、両氏にさきがけて菅氏が繰り出したワゴンにはすでに有力派閥が顔をそろえていたからしらける話である。その菅氏の正式出馬表明はきょうにも行われるという▲何とも奇妙なのは多くの国民、いや自民党の党員にしても、すでに後継総裁の座を固めた人の国政への見識や統治の方策をそこで初めて耳にすることだ。早々とワゴンに乗り込んだ派閥議員には、そんなことははなから関心外らしい▲党員投票を求める声も、コロナ禍さなかの政治空白を避けるとの大義名分で封じた後継レースである。もしや長期政権のおごりまで積み込んだワゴンを引き回すつもりなら、思わぬ転覆を恐れるべきだろう。

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