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九州豪雨

2020年6月、梅雨前線の影響で九州各地が記録的な大雨に見舞われました。被害や復興の状況を伝えます。

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九州豪雨 水没の危機、再燃 川辺川ダム、揺れる熊本・五木村

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水没予定地の利活用の一つとして国が許可したバンジージャンプ。川辺川に向かって飛び降りる若者の絶叫が響く=熊本県五木村で2020年9月1日、平川昌範撮影
水没予定地の利活用の一つとして国が許可したバンジージャンプ。川辺川に向かって飛び降りる若者の絶叫が響く=熊本県五木村で2020年9月1日、平川昌範撮影

 7月の九州豪雨で氾濫した球磨川の治水対策として、旧民主党政権時代に中止された川辺川ダム計画の議論が再燃し、水没予定地だった熊本県五木村が揺れている。1966年の計画浮上以降、村を挙げての反対運動が起こったが、洪水に苦しむ下流域のため一度は計画を受け入れた。半世紀以上にわたって国策に翻弄(ほんろう)されてきた住民たちは、2カ月前の豪雨被害をきっかけに再び持ち上がったダム計画の議論を固唾(かたず)をのんで見守っている。(12面に「記者の目」)

 「観光施設もやっと軌道に乗ってきた。今になってまたダムと言われても……」。水没予定地の代わりに、国が村内の高台に造成した「頭地(とうじ)代替地」に2001年に移転した頭地地区区長の村口元吉さん(71)は困惑の表情を浮かべた。長らく村職員として住民の移転業務にも関わった村口さんは「苦渋の選択で住民が村の内外に出て行った。国がダム中止を決めた時には『ではなぜ私たちは出て行かなければならなかったのか』…

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