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2020米大統領選

2020年11月に行われた米大統領選。共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン氏が争い、バイデン氏が勝利した。

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「あと4年」「目を覚ませ」歓声と怒号 米大統領選の分岐点 「接戦州」では今

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トランプ米大統領が訪れた現場付近で、トランプ氏の旗を掲げる支持者(後方)と抗議デモの参加者(手前左)=米中西部ウィスコンシン州ケノーシャで2020年9月1日、隅俊之撮影
トランプ米大統領が訪れた現場付近で、トランプ氏の旗を掲げる支持者(後方)と抗議デモの参加者(手前左)=米中西部ウィスコンシン州ケノーシャで2020年9月1日、隅俊之撮影

 ドナルド・トランプ米大統領(74)は1日、白人警察官による黒人男性銃撃事件を受けて激しい抗議デモが起きた中西部ウィスコンシン州ケノーシャを訪れた。一部過激化した暴徒に放火された家具店などを視察。「これは平和的なデモでなく、国内テロだ」と主張し、大統領選に向けて「法と秩序」を重視する姿勢を強調した。黒人差別に抗議する「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大事だ、BLM)」運動が続く中、事件で重傷を負ったジェイコブ・ブレークさん(29)や家族とは会わなかった。

飛び交う歓声と怒号

 「目を覚ませ。あんたは自分が見たいものを見ているだけだ」。トランプ氏がケノーシャを訪れた1日午後、中心部にはトランプ氏の支持者と人種差別に抗議するデモ隊が集まった。「トランプ 米国を偉大なままに」と書かれた旗を掲げた白人2人に抗議する別の白人がそう叫び、激しい言い争いになった。ミシガン湖西岸にある人口10万人の街は分断の最前線となった。

 トランプ氏の車列が家具店に近づくと、星条旗を振る支持者の歓声と抗議する人々の怒号が飛び交った。「あと4年! あと4年!」「黒人の命は大事だ!」。一帯には放火や略奪にあった店が焼け落ちた後の無残な姿をさらし、焦げた臭いが鼻をつく。数十台の車が焼けた中古車店には「正義はどこにあるのか」と書いた板が掲げられていた。

「選挙のためにこの街を利用する大統領」

 11月の大統領選に向け、トランプ陣営は一部暴徒化したBLM運動とこの運動を支持する民主党候補のジョー・バイデン前副大統領(77)を結びつけ、治安状況に敏感な郊外在住者や女性の有権者の不安に訴える戦略をとる。トランプ氏は地元警察関係者らとの会合で「ケノーシャは反警察、反米の勢力に破壊された」と強調。州の治安維持の支援に連邦政府から4200万ドルを支出すると表明した。

 銃撃事件の現場では…

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