「落雷多い地域でない」「大雨の中で農作業」…落雷2人死傷、今年特有の事情も 長野

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落雷で男女2人が死傷した畑。普段は落雷の多い地域ではないという=長野県小諸市柏木で2020年8月27日午前11時55分、野呂賢治撮影
落雷で男女2人が死傷した畑。普段は落雷の多い地域ではないという=長野県小諸市柏木で2020年8月27日午前11時55分、野呂賢治撮影

 長野県小諸市で8月22日夕、農作業中の外国籍の男女2人が雷に打たれ、1人が死亡、1人が依然として意識不明の重体になっている。「落雷の多い地域ではない」と地域住民が声をそろえる現場周辺で起きた落雷死亡事故。地元で話を聞くと、不幸な事故はさまざまな要因が絡んで発生した可能性が高いことが分かってきた。【野呂賢治】

 「最初はポツポツだったけど、西の方から辺りの山より低い雷雲がやって来て、あっという間に豪雨になった」

 そう話すのは落雷事故があった畑から100メートルほどの場所に住む男性。「あの日の夕方は近くで何カ所も雷が落ちた。一筋の雷から何本も枝分かれして畑や木に落ちていた。こんな経験は初めて」と興奮気味に話す。「あの大雨と落雷の中、まさか農作業をしている人がいるとは思わなかった」と振り返る。

 小諸署などによると、8月22日午後5時半ごろ、小諸市柏木の畑で複数人でサニーレタスの苗を植えていたところ、男女2人が雷に打たれたという。スリランカ国籍の男性(34)は翌日死亡し、タイ国籍とみられる30代くらいの女性は、今も意識不明の重体が続いている。2人とも落雷を受けたとみられるやけどを負っていた。

 落雷対策を手掛け、雷情報を提供する民間気象会社「フランクリン・ジャパン」(相模原市)によると、8月22日は県内で約8900回の落雷が発生していた。直近3年の8月の平均落雷数約9300回に匹敵する落雷がこの日に発生した。

 同社によると、午後2~3時1600回(上田市付近)▽同3~4時2700回(上田市付近)▽同4~5時1100回(安曇野、上田、小諸市付近)▽同5~6時1600回(東御、小諸市、御代田町付近)――と死亡事故が発生した時間帯に現場周辺で多くの落雷が発生していた。

 なぜ、雷雨の中で苗植えをしなければならなかったのか。

 小諸市内の農業法人の担当者は…

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