厄介者の火山灰に新しい命吹き込む 鹿児島・植村さん 水墨画の趣で風景や人物描く

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 国内有数の活火山の一つで、鹿児島のシンボルとも言われる桜島。噴火に伴い毎日のように空から降ってくる火山灰は、鹿児島市民にとって悩みの種だ。車や洗濯物に積もったり、部屋に入って床がざらざらになったり。ところが、そんな厄介者を“味方”に付けた人が地元にいる。植村恭子さん(37)。「火山灰アーティスト」として、その活動は知る人ぞ知る世界なのだ。

 自宅玄関で、植村さんは右手で火山灰をつまんだ。火山灰といってもよく見ると、まるで黒い砂粒だ。白い紙の上に黒い砂をさらさらと落としていく。多めに落とせば太い線、少なめであれば細い線になる。右手で弧を描いたり、上下左右に動かしたりしてできた線を、さらに指でなぞって濃淡をつけていくと、あっという間に噴煙を上げる見事な桜島が紙の上に浮かび上がった。

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