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九州豪雨

2020年6月、梅雨前線の影響で九州各地が記録的な大雨に見舞われました。被害や復興の状況を伝えます。

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九州豪雨、新型コロナも追い打ちをかけ厳しい観光復興

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損壊し修理中の球磨川下りの船=熊本県人吉市で2020年8月24日午後2時52分、山田宏太郎撮影
損壊し修理中の球磨川下りの船=熊本県人吉市で2020年8月24日午後2時52分、山田宏太郎撮影

 手こぎ船の川下りに、30センチを超える「尺アユ」。球磨川の恩恵に支えられた熊本県南部の観光業は、7月の豪雨による球磨川氾濫で深刻な打撃を受けた。球磨川下りに使われるすべての船が流され発船場も損壊したため、年内の川下りの再開は絶望的。新型コロナウイルスの感染拡大も追い打ちをかける。

 「船の待合所に球磨川からの濁流がガラス戸を破って流れ込み、中はめちゃくちゃ。発船場の駐車場に上げるなどしていた12隻の船もすべて流され、1隻は4、5キロ下流の民家のガレージに突っ込んでいた。乗客や船を運ぶ車両10台も水没してしまった」。人吉市などの第三セクター「球磨川くだり」営業部長の中川知洋さん(54)が視線を向ける駐車場には、破損した船が山積みになっていた。

 急流で船頭が巧みにさおを操る球磨川下りは100年以上の歴史があり、年間数万人の客を集める。近年は客が減少傾向だったが、2019年1月、熊本県上天草市でイルカウオッチングなどを営む民間会社から三セクに社長を迎え、経営をてこ入れ。JR九州の人気観光列車を手がける水戸岡鋭治さんがデザインし、座席を船底でなくベンチにするなどした新船も数百万円かけて導入した。

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