ヘリでネコも引き上げて 救うのは人だけじゃない 海保の潜水士、活躍は海以外も
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荒れる海や転覆船の船内からの救助に赴く海上保安庁の機動救難士などの潜水士たち。最近は海だけでなく、地震や豪雨などの災害にも毎年のように出動し、陸上でも救助活動を行っている。救助対象も人だけではなく犬や猫などを救助することもあるほか、訓練中に漁網にからまったウミガメを見つけて助けるなど、動物を助けるケースもある。
7月の九州豪雨では熊本県人吉市で、鹿児島航空基地でヘリコプターからのつり上げ救助を行う機動救難士が泥水の中から、女性と猫を救助した。
上空からは木の陰に隠れて女性がよく見えなかったが、近くの消防隊員が指でさした先に猫をしっかりと抱いた女性の姿が確認できた。女性は水に半分つかった状態で、降下した機動救難士は「どうにかして猫と一緒に助けてあげたい」と救助活動を開始した。救助中は逃げ出そうとした猫を何とか引き寄せ、リュックに入れた猫を機動救難士が背負い、背中で動いていた猫にやさしく手を当てて落ち着かせながらヘリにつり上げた。ヘリの中で猫と再会した女性は、どっと疲れた表情を見せながらも猫をしっかりと抱きしめていたという。
救助した機動救難士は2015年9月に茨城県の鬼怒川で発生した水害などにも出動したことがあるほか、鹿児島県の口永良部島で起きた噴火の際に、住民とともに犬1頭を救助したことがあるという。
ふだんは人間以外の救助の訓練は行っていないが…
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