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ストーリー

一時代築いた川内康範の素顔(その1) 同じ虹、探した父子

「生涯助ッ人」とだけ刻まれた墓石。飯沼春樹氏は「父親らしい」と話した。巨大な自然石は「政商」の異名を持った、北炭の萩原吉太郎から贈られた=青森県三沢市で、隈元浩彦撮影

 7月も終わろうというのにアジサイは今が盛りだった。青森県三沢市。青い森鉄道三沢駅前の巨大リゾートホテルの西端に600坪ほどの緑地が広がる。道玄寺という地図にはない寺である。

 奥まったところに2008年に88歳で死去し、今年生誕100年を迎えた作家、川内康範(こうはん)が眠る。テレビ、映画、そして歌謡詩と、戦後の大衆文化の作り手であった。豪壮な石積みの台座の上には墓標代わりの自然石が置かれ、「生涯助ッ人」とだけ刻まれていた。

 大仰なたたずまいとは裏腹に、つつましやかな文字だった。「月光仮面」の「憎むな、殺すな、赦(ゆる)しましょう」を生涯の指針としながら、作詞家としての代表作「おふくろさん」を改変した歌手を許すことはなかった。政界に食い込み国士を自任しながら、保守陣営が忌み嫌う「憲法9条を守れ」と訴えた。そうした矛盾を抱えた男にふさわしく感じられた。

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