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荒れ果てた農地を再生し、古里の景観を守りたい――。東京電力福島第1原発事故の避難指示が2017年3月に一部解除された福島県浪江町で、町民が避難先から通い、ミツバチの力を借りた農地再生に取り組んでいる。菜種やヒマワリ、ソバなど季節ごとの色鮮やかな花畑にミツバチが飛び交い、地力の回復や豊かな実りをもたらす。この場所ならではの循環が生まれようとしている。
8月下旬、同町立野の沢上地区。約12ヘクタールのヒマワリ畑に、ミツバチの羽音が響いていた。壮観な眺めを写真に収めようと、車を止める人もいる。「想像していたものに、少しずつ近づいてきたかな」。佐藤繁芳さん(67)が胸を張った。避難先の同県本宮市から約60キロの道のりを週5日通い、畑で過ごす。
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