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経済観測

毎日新聞経済面に連日連載の経済コラム。経営者や経済評論家らが独自の視点で、経済の今とこれからを展望する。

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短期安心長期懸念の金融市場=国際公共政策研究センター理事長・田中直毅

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 安倍晋三首相の退陣表明で日本の株式市場では緊張が一瞬高まった。日銀と一体となった大幅な金融緩和は続くのか、また今年度歳出160兆円をまかなうため新発債で100兆円規模、借り換え債を含めて250兆円に及ぶ国債発行規模は安定的なのかが問われた。

 しかし週が明けると、財政・金融の大枠に変化なし、との判断が広がる。短期安心が正直なところだ。しかし中長期展望となると「最後の審判の日」の大清算が近づく、との仮説は無視できない。格付け機関の日本財政を見る目は間違いなく厳しくなった。

 6月に国際通貨基金(IMF)が発表した経済見通しのなかに各国の政府債務残高の対国内総生産(GDP)比率について100%~、75~100%、50~75%……を世界地図に色表示したものがある。厳しい順に深紅、赤、オレンジと続く。日本、米国、カナダ、フランス、イタリアなどは深紅、英国は赤、ドイツ、中国、インドなどはオレンジだ。

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