メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

 江戸時代に「夏狂言」という言葉があった。夏におこなう歌舞伎芝居のことだ。歌舞伎役者は1年契約だったが、なにしろ冷房のない時代の日本の夏である。この湿気の中で集まる客が少なく、そこで旧暦の6、7月を役者たちの休業期間とした。そのかわり値段を下げて無名の若手役者が舞台に立った。そこから著名になる役者もいたのである。

 この夏狂言で、怪談物として知られるようになったのが「東海道四谷怪談」である。初演は旧暦の1825年7月26日だから、まさに夏狂言期間の芝居である。以前からこの中で、毒をもられたお岩が泣く子をあやし、伊右衛門がそれをうるさがりながらお岩の着物と蚊帳を奪い取って質屋に持って行ってしまう虐待シーンがなんとも不快で、日本の夏の蒸し暑さをうまく使って不快感を頂点に導くことに成功している、と思っていた。お岩…

この記事は有料記事です。

残り407文字(全文764文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. ORICON NEWS BUMP OF CHICKEN・直井由文、不倫報道を謝罪「心よりお詫び申し上げます」[コメント全文]

  2. 案里被告から電話、30万円「あれ、なかったことで」 広島県議証言 東京地裁

  3. 大坂なおみ選手起用「かわいさ」狙った広告に集まった批判 その背景は

  4. ジャパンライフに8000万円投じた女性 「安倍首相らが広告塔なので信用」

  5. 政府三役人事 目立つ「大阪登用」 維新対策で「はく付け」の狙いか 

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです