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何事も(もちろん「科学」の分野でも)「常識らしきもの」は時代と共に変貌する。 例えば「手洗いの常識」である。しかし、19世紀には手洗いはむしろ〝非常識〟だった。 1840年代のヨーロッパ。子どもを産んだばかりの母親が「産褥(さんじょく)熱」で次々に亡くなった。ハンガリー人の医師、ゼンメルワイス・イグナーツは、その原因を調査した。彼が勤めていたオーストリアのウィーン総合病院には二つの産科病棟があった。
一方は男性医師たちが、他方は女性助産師たちが別々に担当していた。何故か、助産師が赤ちゃんを取り上げた病棟では産褥熱での死亡率がやたら低かった。
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