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「新政」から独立、清酒製造の新規参入に挑む32歳 「新しい日本酒を」

今年初めて委託醸造した清酒は1800本が早々と完売し、空き瓶しか残っていないという岡住修兵さん=東京都台東区で8月、林田七恵撮影

 日本酒愛好家の間で高い知名度を誇る「新政酒造」(秋田市)から独立した若者が、男鹿市での開業と清酒製造免許の新規取得を目指している。今年初めて委託醸造した1800本は完売し、21年には米作りを始める。新規参入が難しい業界に挑む情熱と戦略を追った。【林田七恵】

 8月上旬、東京都内のどぶろく醸造所で、岡住修兵さん(32)が蒸した米にこうじの種をまき寝かせていた。ほぐして温度をならすなどして米こうじができるまで約40時間。開業前の5月から21年2月まで、岡住さんはここで働きながら自身の開業準備を進めている。

仲間から刺激

 始まりは、就職先が決まらないまま大学卒業を控えていた2014年1月。休学して勤めたIT会社を「プライドが高くて分からないことも聞けず」半年で辞めた反省と、酒好きが高じて、「酒蔵なら新人の見えが通用しない職人の世界だから、意地を張らずに情熱を注げそう。中でも新政の酒が一番好き」と思いを巡らせていた。新年会で偶然入った居酒屋で「新政で働きたい」と店主に漏らしたところ、店主のフェイスブック投稿に目を留めた新政の社長からその日のうちに返事が届いたのだ。

 新政では、若手の挑戦や失敗に鷹揚(おうよう)な杜氏(とうじ)の下でこうじ作りを任され、昔ながらの木桶(おけ)仕込みや乳酸を添加しない生酛(きもと)純米造りなどにも挑んだ。社長からは経営のヒントを学び、同年代の仲間と酒造りの未来を語り合った。先に独立を決めた仲間が海外での醸造に踏み出すのに刺激を受けた岡住さんは、国内での…

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