秋季高校野球
県大会 五泉、9点差から逆転 村上は着実に加点し勝利 /新潟
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第143回北信越地区高校野球県大会(県高野連など主催)は10日、新潟市西区のみどりと森の運動公園野球場と新発田市の五十公野公園野球場で2回戦4試合があった。夏の独自大会8強の五泉は、この大会の2回戦でも対戦した巻に終盤、9点差をひっくり返し、劇的なサヨナラ勝ちを収めた。
五十公野公園野球場では2試合があった。
村上は序盤、中盤、終盤と着実に得点を重ね無失点で勝利した。九回の守備では無死一塁で主戦・前田に捕手の送球が当たり交代するアクシデントもあったが、継投の佐藤が3人を打ち取って試合を決め「前田に頼っていたので、役に立ててよかった」と笑顔を見せた。巻総合は6安打を放つもつながりを欠いた。
五泉は1―10とコールド負け寸前の七回、酒井康の2点適時三塁打など4安打6得点で勢いづくと、九回には再び酒井康の適時打で三走・田中がサヨナラのホームを踏んだ。巻は三回に打者一巡で6点を奪う猛攻も、6失策で流れを失った。勝見邦弘監督は「まさか負けるとは」と驚きを隠せなかった。【池田真由香】
<新潟・みどりと森>
▽2回戦
佐渡総合
001000000=1
000010001=2
新発田
(佐)大坂―中川滉
(新)阪井、土佐林、大越―宮野
▽二塁打 中川好(佐)大越、庭山(新)
加茂暁星 231101=17
新潟江南 00 000=0
(五回コールド)
(加)浜谷、大木、有本―斎藤、菊池
(新)鈴木、吉岡、鈴木―藤崎
▽三塁打 椿、越智(加)
▽二塁打 大木3、椿、斎藤(加)
<新発田・五十公野>
▽2回戦
村上
200200001=5
000000000=0
巻総合
(村)前田、佐藤―柳瀬
(巻)山崎―赤塚
▽二塁打 松島(巻)
巻 106000300=10
五泉 000100622=11
(巻)水沢―渡辺
(五)井関、猪俣、酒井康―太田
▽三塁打 梅津(巻)酒井康、五十嵐翔、五十嵐俊(五)
▽二塁打 渡辺(巻)
人生初サヨナラ打
○…七回表に3点を奪われ9点差。この回限りのコールド負けも見えていた五泉を救ったのは、その裏1死一、二塁で打席に立った酒井康太投手(1年)だ。「自分が取られたので、点を取らなければ」。左中間に2点適時三塁打を放ち、逆転劇の幕を開けた。
投球も「負けるなら思い切り投げ負ける」と奮起。八回は満塁策で無失点に抑えると、九回も打者3人で締め、自ら流れを作る。そしてその裏。10―10の同点に追いつき、1死満塁で再びチャンスが回ってきた。真ん中に来た直球を左前に運び人生初のサヨナラ。武者震いが止まらなかった。
2日の練習で脚をけがし、9日に復帰したばかり。ほとんど練習もできず、ぶっつけ登板だった。「野球をやっていてよかった」と喜びを爆発させた。