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社説

合流新党代表に枝野氏 「反安倍」超えた政策力を

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 政治に緊張感を取り戻すため、課せられた責任は重大である。

 立憲民主党と国民民主党などによる合流新党の代表に枝野幸男氏(56)が選出された。党名は、議員による投票で「立憲民主党」が引き継がれた。

 衆参149議員が参加した。安倍晋三首相の「1強」体制下で国会が軽視された要因には、野党の弱体ぶりがあった。巨大な与党に対抗し得る勢力作りに動いたことは理解できる。

 国民民主党は玉木雄一郎代表や旧同盟労組系議員らが参加せず、分裂した。憲法問題やエネルギー政策などで折り合わない以上、合流しないのはむしろ当然だろう。

 合流前に続き、党のかじ取りを担う枝野氏は「先頭に立って政治を変える」と意気込みを示した。

 だが、合流への国民の関心は低く、期待感は高まっていない。伸び悩む両党が局面打開を迫られての選択であり、しかも政権運営に失敗した旧民主党の再結成という印象をぬぐえないためだろう。

 立憲民主党は3年前、「希望の党」に参加しなかった勢力が旗をあげ、衆院選で追い風を受けた。枝野氏は数合わせの再編を否定し、草の根の支持拡大を掲げた。

 しかし、個人商店的運営から抜けきれず支持は広がりを欠いた。最近の世論調査では支持率で日本維新の会に後れを取ったこともある。野党第1党の地位すら危うい状況で、スケールメリットを優先したのが実態だろう。

 何が足りなかったかを枝野氏らは点検すべきだ。党首自ら政策を国民に説明する努力が足りなかった。安倍政権が同一労働同一賃金や子育て支援など分配型の施策を打ち出し、対立軸を明確にできなかったのではないか。

 首相の政治手法を批判し「反安倍」で野党を糾合する戦略も、首相交代で練り直しを迫られる。

 枝野氏は、菅義偉官房長官の「自助」を強調する発言を無責任だと批判した。分配重視で対抗するのであれば、裏づけとなる財源と経済政策が必要だ。社会保障、安全保障など保守、中道層に浸透し得る政策の全体像を示してほしい。

 女性や若い人材の大胆な登用も欠かせない。合流前とは異なると国民が納得できる体制を築かねばならない。

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