インフルエンザとコロナが同時流行したら 備えは? 冬迎えた南半球の「異変」
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今冬は、季節性インフルエンザに新型コロナウイルス感染症が加わる同時流行が懸念されている。今春の「第1波」とは桁違いの数の発熱患者が発生した場合、医療機関は混乱なく診察できるのか。重症化予防のための備えとして期待されるインフルエンザワクチンの供給体制は万全か。準備を進める医療現場や行政の動きを探った。
発熱患者多発に備え、国は医療機関拡大目指す
ぜんそくなど、さまざまな病気を持つ患者が訪れる東京都板橋区の望月内科クリニック。新型コロナウイルス感染症の流行以降、発熱症状のある患者は、通常とは別の動線で受け入れている。事前に電話連絡をもらって日時を決め、裏口から待合室とパーティションで区切った場所に案内する。
現在、発熱患者は多い日でも数人で、まだ対応できているという。ただ、冬になると例年10~20人に増える。クリニック内に検査用の個室を新設した方がよさそうだが、望月紘一医師は「小さなクリニックでは難しい。発熱患者が受けられなくなるのではないか」と不安視する。
インフルエンザと新型コロナの同時流行で発熱患者が多発するのに備え、国は診察する医療機関の拡大を目指している。
新型コロナの診療は主に、患者が保健所の帰国者・接触者相談センターに電話をし、設備の整った病院の専門外来を受診する。感染が広まった地域でセンターに電話がつながらず、検査が滞る原因になった。
同時流行はさらなる混乱を招く恐れがある。インフルエンザには突然の高熱、新型コロナには味やにおいがわからなくなる特徴的な症状があるが、これらがなければ検査なしに見分けるのは難しい。インフルエンザは推計受診者数が2018~19年シーズン約1170万人、19~20年シーズン約730万人で、検査数も1シーズン2000万~3000万件。新型コロナの受診者数(9月までに約7万人)や検査数(同約200万件)と桁が違う。
同時流行に備え、国は診療の流れを変える。都道府県が診療所を中心に「診療・検査医療機関」を指定し、発熱患者を診察する医療機関を増やす。患者は身近な診療所に電話してから受診するが、指定を受けていなければ他の医療機関の紹介を受ける。医師会などが運営する受診・相談センターにも相談できる。政府は都道府県に10月中に体制を構築するよう求める。
一方、院内感染を恐れて発熱患者…
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