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@大学・トップインタビュー

専修大・佐々木重人学長 創立140周年、「社会知性の開発」推進

専修大の佐々木重人学長=東京都千代田区の専修大で(野口雅人撮影)

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21世紀の教育目標について語る佐々木学長=東京都千代田区の専修大で(野口雅人撮影)

 2020年に創立140周年を迎えた専修大学は「社会知性の開発」と銘打つ、21世紀ビジョンを掲げて教育改革を進めている。その先頭に立つ佐々木重人学長にインタビューした。【城島徹】

 ――21世紀の教育目標として掲げる「社会知性の開発」とはどのようなことでしょうか。

 学問から得る知識や技能を現代社会の課題解決につなげていく人材育成のことです。キーワードは、①深い人間理解②倫理観③独創的な発想④地球的視野――の四つで、それらは互いにシナジーという形で作用し合うものです。

 ――そのために必要な学部、学科の新設など学内整備はどのように進んでいますか。

 20年春、神田キャンパスに16階建ての新校舎「神田10号館(140年記念館)」が完成しました。異文化交流の基地となるグローバルフロアや、学修用図書を中心に電子資料も積極的に提供する新図書館などを設置し、「知の発信拠点」となることをめざします。また同年4月に、言語や文化にかかわる多彩な科目と多くの海外体験を通じて真の国際人の養成を目的に、国際コミュニケーション学部を新設。既存の法学部と、生田キャンパスから全面移転した商学部との3学部体制となり、学部間のシナジー効果も期待しています。さらに、生田キャンパスでは、世の中のさまざまな問題を経済学の理論や手法を使って分析・研究していく学びを展開するため、経済学部経済学科を現代経済学科と生活環境経済学科に再編、既存の国際経済学科を加えた3学科体制がスタートしました。

SDGsと高い親和性

 ――地球規模の課題としてSDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)は意識されていますか。

 SDGsの精神は「社会知性の開発」と非常に親和性が高い理念だと思います。地球環境などの課題を17の目標として「見える化」し、具体的な目標として169を明示して社会的課題を解決しようというグローバル・アクティビティーは、まさに専修大学が教育目標として掲げる「社会知性の開発」と表裏一体の関係です。しかも、本学の創立150周年とSDGsの目標達成年が同年の2030年であるということを偶然の一致と考えず、世界の動きを見据えた研究・教育環境の整備を進めたいと考えています。

 本学のSDGsへの取り組みのひとつとして、東京都と大学の共同事業に採択された「専客万来―孤食から救食に」があります。地域住民や学生が参加するオンラインコミュニティーのプラットフォームを立ち上げ、地域社会の活性化とともに、コロナの影響で食材管理が難しくなっている飲食店の食品ロスの削減にもつながる取り組みを進めていきます。

 ――神保町という魅力的な街とのコラボレーションも期待されますね。

 20年4月に生田キャンパスから移転してきた商学部のマーケティング学科は、これまで多くの地域と連携し、課題解決のための活動を行ってきました。神田キャンパスでも、周辺の古書店街や商店街、自治会などの方々とコンタクトを取り、地域活性化に向けた取り組み(神田神保町カルチェラタンの創造)が動きだしています。また、商学部の会計学科には、公認会計士や税理士をめざす学生が多く、法学部や法科大学院には司法試験などの難関資格をめざす学生が多くいます。神田地域の専門学校とのコラボも積極的に進めたいですね。

コロナ禍での積極的対応

 ――新型コロナウイルス感染拡大の影響で苦労もあるでしょうね。

 本学でも前期期間中は一部の授業を除いて、オンライン授業となりました。また、国際コミュニケーション学部の異文化コミュニケーション学科の場合、2年次の前期にある半年間の海外留学プログラムを20年度入学者は3年次に移すなど、状況に応じて柔軟に対応する予定です。

 後期授業に向けては、7月に実施した全学部生対象のアンケートを踏まえ、オンライン授業の品質向上を図るとともに、キャンパス体験のない1年次生の対面型授業をできるように調整をしています。その際、教員の力で、センサーやビデオカメラから得た情報提供システムを構築し、学生食堂などでの「密」を避けるための方策を具体化したいと考えています。データサイエンスのスペシャリストが集積する生田キャンパスは、「ウィズコロナ」の時代にはIT系企業や自治体との産官学連携などを活性化させ、共同研究のメッカ(生田データサイエンスヒルズの創造)となるよう盛り上げたいと思っています。


 ■人物略歴

佐々木重人(ささき・しげと)

1978年専修大学商学部会計学科卒業。83年、同大学院商学研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(経営学)(神戸大学)。95年専修大学教授。2011~13年税理士試験委員。商学部長を経て、16年から現職。主な著書に「近代イギリス鉄道会計史―ロンドン・ノースウェスタン鉄道会社を中心に―」

専修大

公式HP:http://www.senshu-u.ac.jp/
所在地:〒101-8425 東京都千代田区神田神保町3-8
電 話:03-3265-6677

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