メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

経済観測

中国の食糧安保、転ばぬ先の杖=資源・食糧問題研究所代表 柴田明夫

 素直には喜べない。農林水産省は8月、2019年度の食料自給率がカロリーベースで38%となり、前年度から1ポイント上昇したと発表した。前年度を上回るのは08年度以来11年ぶりとなる。ただ、この1ポイントは小数点以下を四捨五入した数字の比較であり、実質的な前年度との差は0・4ポイントに過ぎない。3月に閣議決定した食料・農業・農村基本計画で掲げた30年度の目標45%への道のりは遠い。気候大変動による世界食糧危機懸念が強まるなか、農業の外部化を極限まで進めてきたわが国としては、改めて食糧安全保障を検証する必要があろう。

 この点、転ばぬ先の杖(つえ)を5年、10年先についているのが中国だ。国際穀物市場では8月に入って、一服気味であった中国のトウモロコシの買い付けが再開された。昨年の輸入量は700万トンだが、近年急増しており、専門家の間では「今後2000万~3000万トンに増える」との見方もある。社会科学院・農村発展研究所の報告書によると「都市部の人口増加と農村部の高齢化で、中国の食糧供給不足は25年末までに約1億…

この記事は有料記事です。

残り274文字(全文733文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 俳優・伊藤健太郎容疑者を釈放 任意で捜査へ

  2. 逃走警察犬クレバを「叱らないで」 心配する声70件に兵庫県警「安心して」

  3. 大阪市4分割コスト試算「捏造」 市財政局 2日で一変、謝罪 市長面談後

  4. 逗子崩落・女子高生死亡 事故前日に亀裂発見 マンション管理会社、行政に伝えず

  5. 「限界だった」たった1人の介護の果て なぜ22歳の孫は祖母を手にかけたのか

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです